林田大庄屋旧三木家住宅 竣工5周年記念 特別企画として開催された 渡辺うめ人形展『あぜみちの詩』。渡辺うめさんが見てきた農家の暮らし・真剣に生きることに向き合い支えあう家族・その時代の農道具たちそれらを忘れてはならないと人形に託し作ってきたその人形を30体と特別公開として近年では公開されていない2点をお借りして人形展を開催しました。
林田大庄屋旧三木家住宅は江戸時代より大庄屋を務め、長い歴史の中で庄屋として責務を果たしてきた云わばお百姓さんとは相反する場所になります。それだけに、ここでこの人形展を開催し、『歴史の一端を垣間見て欲しい』『うめさんの人形をたくさんの人に見て欲しい』と思っていました。
その、渡辺うめさんが人形展がオープンして間もない9月16日に107歳でご逝去され、林田大庄屋旧三木家住宅での人形展は竣工5周年記念を差し替え、遺作展として開期終了まで開催することになり、私達はうめさんから『最期の贈り物』を頂く形となりました。亡くなられたことが報道されてからは、受付に列ができるほどたくさんの方が訪れました。
人形展最後の日は台風となり警報が朝早くから出ていたものの、最後の日とあり、とにかく午前中だけでもと三木家の門を開けました。最後の最後までたくさんの方に林田大庄屋旧三木家住宅に足を運んで頂き、9,956人の方に見て頂く事ができました。皆さんの人形を覗き込んでは笑顔となるお顔が忘れられません。本当にありがとうございました。
人形展が終了した後も、まだ人形展が開催しているかもと三木家まで足を運んでくださる方もおられたり、また、人形展の時はゆっくり建物を見れなかったので今日はゆっくり見に来ましたと再訪して下さる方があるなど、申し訳ない想いと嬉しさでいっぱいになりました。人形展の活動報告が遅くなってしまいましたが、見た方も見れなかった方もどうぞご覧ください。
最後に人形展開催に色々ご協力いただいた方々へお礼を申し上げると共に、渡辺うめさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
スタッフ一同
渡辺うめ人形展『あぜみちの詩』
開催期間:平成26年9月12日(金)~10月13日(月・祝)