門松と餅花飾り
林田大庄屋旧三木家住宅では、毎年暮れが近づくと長屋門の前にスタッフ手作りの大きな門松、そして主屋『表台所』の天井に餅花飾りをあしらいます。県内唯一の藩校「敬業館」の玄関前にも門松を飾ります。
門松の竹や、表台所の天井飾りに使う竹は林田の竹です。竹藪の持ち主の方のご協力や色々な方にご協力いただきながら門松・餅花を作ります。
今年の門松作り・餅花作りは三木家の公開日とも重なっております。昔ながらのお正月飾りを見学しませんか。たくさんの方のお越しをお待ちしております。
迎春飾り公開制作日 平成27年12月25日(金)9:00~11:00
※迎春準備は予定より早く終了する場合もあります。制作後は16:00までご観覧いただけます。
※通常は10:00より公開時間となっておりますが、当日は9:00より開門し迎春準備を行います。
※ご見学の方も、入館される場合は通常通り入館料が必要となりますのでご了承ください。
※入館料はこちらからご確認ください。
門松の由来
古くは、木のこずえに神が宿ると考えられていたことから、歳神(としがみ)を家に迎え入れるための寄代(よりしろ)といわれ、歳神が宿る安息所であり、下界に降りてくるときの目標物と考えられていました。歳神は別名「お正月さま」とも呼ばれ、正月に家々に迎えられる神をいい、昔は白髪の福相の老人とされていたようです。
◆平成26年12月の門松飾りの様子◆
三木家の餅花飾り
餅花の風習は江戸時代にさかのぼり、たくさんの餅が実った枝のように今年も豊作でありますようにと「五穀豊穣」(五穀=米・麦・あわ・きび・豆など)を願い飾っていたものです。良く目にするのは、ヤナギ(ヤナギは家内喜に繋がることから使われるようになったという説もあるようです)の枝に丸餅をかたどった色とりどりの丸い飾りを付けた正月飾りです。
【下の写真は三木家に取り付けた現代風餅花飾り】
三木家の餅花飾りには、それらとは違った大きな特徴があり、大庄屋の執務室として使っていた「表台所」の天井の中心に餅花を飾り付ける木片がしつらえてあり、放射状に12個の孔があります。そこに竹を細く割って、餅を飾りつけ、その孔に一本ずつ竹を取り付けていきます。12個の孔は方角・時刻・十二支を表しているそうです。林田の辺り一帯だけでなく国土全体の五穀豊穣を願っていたのかも知れません。
飾り付けの最後には、瓢箪をかたどったお餅がしっかりと固まってから、それを木片の中心に水引で取り付けます。
◆平成26年12月の餅花飾りの様子◆