蔵の作品展(終了しました)

 

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平成22年に三木家の公開が始まって以来、今年で6回目となる三木家蔵の作品展。毎年趣味の域を越えた素晴らしい手作りの作品が三木家の米蔵を初め、内蔵・新蔵に並びます。今年もこれまでに劣らず素晴らしい作品が三木家を訪れる方を魅了してくれることと思います。

特別企画として

兵庫県伝統工芸品の『赤穂 雲火焼』、日本庭園の伝統技法『水琴窟』

同時開催として

姫路生涯大学校 版画コースOB すずめの会 『版画展』
新日鐵住金 木彫りサークル 『能面展』

も展示します。深まりゆく秋と三木家『蔵の作品展』をぜひお楽しみください。

 

蔵の作品展

  • 開催期間:平成27年11月20日(金)~12月7日(月)
  • 公開日:金・土・日・月・祝
  • 公開時間:10:00~16:00(入館は15:30まで)
  • 入館料 一般300円・高大200円・小中100円
  • 姫路市高齢者福祉優待カード・どんぐりカード・障がい者手帳をお持ちの方はご提示ください。減免(無料)対応となります。

 

蔵の作品展チラシの印刷はこちらから(PDF)

表面はこちら
裏面はこちら

蔵の作品展のちらしには、表面に林田まちなかあるき、裏面に林田フォトコンテストのご案内も掲載しています。

 

兵庫県伝統工芸品 『赤穂 雲火焼』

ー窯炎と精巧な技術が織りなす幻の造形美ー

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 雲火焼作家 桃井香子作

 

赤穂 雲火焼は江戸時代後期から明治初期にかけて生み出された焼き物です。しかし、誰にも引き継がれることなく幻の焼き物とされておりましたが試行錯誤の結果、復元にこぎつけ現在は兵庫県伝統工芸品として登録されている焼き物です。

この雲火焼と林田は深い縁があります。江戸時代の後期、大嶋黄谷が赤穂の地において生み出した独特の焼き物ですが、林田藩の藩校 敬業館の教授で詩人でもあった河野鐵兜とは旧誼の間柄で、病床にあった河野鐵兜は雲火焼は薬よりも効く早く送ってくれと文をしたためています。しかしながらその後、1ヶ月あまりして河野鐵兜は2月6日、43歳にて没しています。ちょうど来年は河野鐵兜の150回忌となります。そのような年に、ここ林田の地で雲火焼を展示できることは何かの縁を感じています。期間中、その敬業館にある河野鐵兜書の掛軸と大嶋黄谷作の『手焙』を三木家の大床の間で一緒に展示する予定にしています。

 

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大嶋黄谷作 『手焙(てあぶり)』

 

日本庭園伝統技法 『水琴窟』

ー和みの水滴音(しずくね)ー

水琴窟は、江戸時代から続く日本庭園の伝統技法の一つです。水滴(しずく)が空洞の甕(かめ)の中の水面に落ちる音を共鳴させ、何とも言えないまるで琴のような高く澄んだ音をしていることから水琴窟とよばれるようになったとされています。本来は、蹲踞(つくばい)や手水鉢の地下に造られた発音装置の一つですが、雲火焼作家の一人でもある長棟氏は長年の試行錯誤の結果、地上型の水琴窟を完成させました。今回三木家では地上型の水琴窟を庭園・主屋土間で展示します。和みと癒しの音色をどうぞお聞きください。

 

何羽もの鶴が描かれた陶磁器製の地上型水琴窟

 

手作り作品展

ー趣から匠を思わせる三木家手作り作品展ー

例年、折り紙、彫刻、油絵、パッチワーク、陶芸、紙粘土、書、リフォームなど多彩なジャンルから寄せられる心のこもった手作り作品展。作り手の心が伝わり、見る人の心を魅了します。今年も例年にない素晴らしい作品が並ぶことでしょう。

昨年の出品作品。

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姫路市生涯大学校 版画コースOB すずめの会 『版画展』

三木家を題材にした版画とそれぞれに思いのこもった場所を題材とした版画を展示します。

彫刻刀を巧みに使い分け彫上げていき、出来上がった板にインクをのせ紙や布に刷仕上げた時に最初に見るその作品が自分の感性と相まったときの感動は格別のものがあることでしょう。インクの乗せ方にも作品の仕上がりが変わってくるのだそうです。

そんなことを考えながら見ていただくのも一興です。どんな作品がでるか楽しみです。

 

新日鐵住金 木彫りサークル 『能面展』

能楽には欠かすことのできない能面。日本の伝統芸能の一つである能楽は今から1300年くらい前、奈良時代に中国から伝わり、日本独特の笑いの文化と混じり合い猿楽という能の原型ともいえるものに発展していきました。信長、秀吉、家康の頃には、権力者のお抱えとなり武家社会の中で教養として発展していったそうです。戦後存続が危ぶまれた時もあったそうですが、その時の能楽師などにより現在も受け継がれ、2003年に無形文化遺産として登録されました。

能面は、能楽で超人的な役を演じる時に付ける面だそうです。そのため、自分の思い通りの物を作るわけではなく、決まった型に仕上げていくいわば写しだそうです。眉のコンマ1ミリの違いでも表情が違ってくるそうです。写しに徹することは、無に成りながらそれを完成へと持っていくという難易度の高い、伝統文化と言えると思います。

そんなことを思いながら今回の能面展を見ていただければまた違った目で見ることができると思います。

前年度 能面展

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