三木家で毎年開催している蔵の作品展。毎年匠を思わせるような作品がたくさん並び、見る人の心を和ませてくれます。
押し花・折紙・書・リメイク小物・リメイク服・陶芸・工芸・編み物などなど多くの作品をご覧ください。
- 開催期間 令和元年10月18日(金)~令和元年11月4日(月・振休)
- 企画展 『古布に魅せられて』山本 榮木目込み人形展
- 同時開催 『幕末の漢詩人』河野鐵兜掛軸展
- 『はりま版画ノート』大前信也版画展
企画展 山本 榮 木目込み人形展
今年は企画展として、木目込み人形展を開催。山本 榮さんの木目込み人形は、柔らかい風合いのある古布を使った木目込み人形です。
手触りの良さ、色合い、品のある古布に魅せられ木目込み人形を作られていて、凛とした人形ながらも山本さんの人を感じることができる作品です。
三木家の座敷に季節を感じて欲しいと山本さんが展示にこだわった一つ一つの心を感じながら見ていただければと思います。
『幕末の漢詩人』河野鐵兜掛軸展
郷土の偉人である『河野鐵兜』は、文政8年(1825)に姫路市網干余子浜の医を生業とする家に生まれました。
5歳の時から父について漢籍を学び、15歳のとき一夜にして漢詩を100編つくりあげ、神童とよばれるなど、儒学、国学、漢詩、和歌、薬学などに秀で、特に「芳野」の詩は、全国的にも知られています。
しばしば姫路の本屋に立ち寄り、立ち読みしては内容を覚えてしまって本を買わないので、店主は鐵兜先生の顔を見ると新刊書を隠したという逸話も残っています。
嘉永4年(1851)、27歳のときに、林田藩主建部政和により、林田藩 藩校「敬業館」の教授として迎えられ、安政元年(1854)からは林田に居を移しました。そして43歳で没しました。
林田の自然を詠んだ詩も多く残され、ことに河野鐵兜先生を葬った道林寺あたりの四季折々の情景を好み、よく訪れていました。この墓は後に追分の峠の墓地に改葬されました。
今回は個人所有の掛軸を展示します。贋作も多いとされる河野鐵兜の書ですが、その違いを垣間見ることのできる三木家ならではの展示をご覧ください。
『はりま版画ノート』大前信也版画展
大前さんいわく、高校時代に初めて版画の年賀状を彫って以来ずっと木版画の年賀状を作り続けて来られ、退職後、岩田健三郎先生に基本的な指導を受けられたそうです。
その後は、楽しく版画制作を続け身近にある見たままの風景に自身でテーマを作り、ホッと一息つけるような見ている人同士で話題が弾むように明るい作風を目指しておられます。
これまでの作品をノートにまとめておられ、その中から播磨の季節を中心にした風景を展示しました。
三木家にもイベントの時になどに来られ、その時の様子を版画にしてくれています。どうぞゆっくりとご覧ください。
前年度蔵の作品展作品